8月5日(金)、管楽器アカデミー5日目。ファゴット科はデヴィッド・ザイデル先生のクラスにお邪魔しました。
アカデミー初登場のザイデル先生は、ウィーン放送交響楽団の首席。
筆者もワルツが大好きなので、興味津々です!
今夜のプレミアムコンサートの代表に選ばれた陶山咲希さん(京都市芸術大学 ファゴット科1年生)の
レッスンにお邪魔しました。
ファゴットのレッスン室は3階で、フルート・オーボエ・クラリネットと同じ部屋になります。
3階の廊下には???ファゴットの音があふれています!?扉を開けてみると......。
そこには、ファゴットを持った全受講者8人+先生の姿が。
ただでさえ少ないファゴット人口の大半が集まってしまったような大音量。
こんなに集まって演奏されているのを初めて拝見しました!
実はこれ、この日行われるフェアウェルパーティの練習でした。
ほとんどの参加者が参加するパーティに、このアカデミーに集まった各パートの皆さんが
即席チームを作って、趣向を凝らしてアンサンブルしてくれるんです。
レッスンは当然大事ですが、音楽は楽しむもの。
お客さんだけじゃなく、自分たちも楽しめて、さらに交流が深まる参加者のためのフェアウェルパーティは、
いつの間にかこの管楽器アカデミーの目玉になったと言えるかもしれません。
このためのアンサンブルの練習、かなり素晴らしい出来栄えで、各パート密かに気合が入っています!
今年はどのパートが一番盛り上がるのでしょうか!?
アンサンブルの練習も落ち着いて、陶山さんに少しインタビューさせていただきました。
陶山さんが管楽器アカデミーに参加することになったきっかけは、大学の先生と先輩に勧められたから。
ザイデル先生についてはあまり基礎知識がなかったのですが、今回すっかり魅了されたとのこと。
レッスンは丁寧で、一人ひとりの弱点や、無意識にしている癖などを即座に見つけて、
あたたかい言葉でストレートにアドバイスをしてくれるので、とても納得できるそうです。素晴らしいですね。
陶山さんからは、「ファゴットはコントロールが難しい楽器だから、冷静に、あまり感情を込めて歌いすぎない、
ということに気をつけています」「ピッチを取るのも難しい楽器なので、そこもかなり気を使います」
「タンギングなど、今回のレッスンで注意されたことを気をつけていきたい」という言葉をいただきました。
前回のプレミアムコンサートの成績優秀者はファゴットとテューバ、サクソフォンでした。
ファゴットは、もちろん陶山さんもご存知の、東京藝大の古谷拳一さん。
アカデミーを経て、古谷さんが大活躍されている様子は浜松にも聞こえてくるほどです。
陶山さんのファゴットが、浜松でまた聴ける日が来るのを楽しみにしています!
サイデル先生、陶山さん、ファゴットチームのみなさん。
今日は、気持ちよく練習を見せてくださって、ありがとうございました!
握手させていただいた手は大きくて、とってもあたたかかったです。
(この記事は、インターン池川恵子が担当いたしました。)
カテゴリ : 2016/08/05
カテゴリ : 2016/08/05
管楽器アカデミー&フェスティバル4日目の午前中は、
明日の「講師推薦プレミアムコンサート」への出場者を決めるオーディションを各パートで行っています。
そのうちトロンボーンだけはオーディションの形を取らず、
講師がレッスンの様子を見て出場者を指名することになりました。
本日は、トロンボーンのソロレッスンの様子をお伝えします。
講師はピーター・サリヴァン先生、ピアニストは高良仁美さん、一人目の受講生は西宥介さん。
レッスン曲はH.Tomasiのコンチェルトより第1、2楽章。レッスン時間は1回40分です。
先生と受講生、ピアニスト、通訳のほかに数人の聴講生が付き添って、
和気あいあいとした雰囲気でありながら、良い緊張感の中で進められています。
レッスンは、先生から一方的に教授されるばかりではなく、受講生の意志が尊重されるようです。
「ここはどうしたほうが良い?」「私のアイディアはこうだけど~」
「そこは、もっと自由に吹きたければそうしていい(ただしやりすぎず!)」
レッスンを終えて、「難しい~」と他の受講生と話しながら出て行く西さん。
トロンボーンは最終日にクラスコンサートも予定しているそうです。
先生や他の受講生との距離が近く、楽しみながら磨き合えるのも、管アカの魅力ですね。
今夜はアカデミー教授陣による演奏会「フルートナイト」。
プロもアマも、演奏する人もしない人も楽しめるコンサートになることでしょう!
(この記事は、インターン酒井三緒が担当いたしました。)
カテゴリ : 2016/08/04
8月3日(水)、トランペットナイトを開催いたしました。
満席のステージ。
その日セッティングした、音楽工房ホールの180席は瞬く間に埋まってしまい、
客席は、心から今日のコンサートを楽しみにしている雰囲気に包まれていました。
照明が落ちて、暗く静まり返ったホールに流れる、静かな低音のピアノの音。
そこにミュートをつけたトランペットの音がやはり低音で重なりました。
高い音はすべて封じ込めたような低音で、最初の曲「霧のなかで」のタイトルそのままの冒頭でした。
トランペットを人の声のように鳴らしたり、ふっとマウスピースを離して肉声で叫んだり、
目が離せないはじまりの一曲でした。
私は、このホールに何回かコンサートを聴きに訪れました。いずれも素晴らしいコンサートでした。
でも、このホールでこんなにも音が震えるのは、なかなか聴けないかもしれません。
ベルワルツさんのトランペットの音色は、吹きこまれた音が私の目の前まで飛んでくるほどの響きで、
ある時はとても悲しげだったり、軽快に刻まれたり、ロングトーンは美しいヴィブラートで鳴らされ、
一曲の終わりは音が途切れるのがわからないほどの美しい余韻でした。
最後の数秒の余韻も待てない観客の一人が思わず拍手してしまったほどの素晴らしさで、
最後のラプソディ・イン・ブルーにたどり着くまでの時間が一瞬で、まさに夢のような第一部でした。
第2部が始まる前の休憩で、観客でいらしていた、浜松トランペットサークルの亀山代表
(トシ・トランペット・アトリエさん)にお話を伺うことができました。
「この二人は対照的です。ベルワルツさんはソリストとしての、ビルジャーさんはフィラデルフィア
オーケストラの団員としての、それぞれの楽しみ方があります。好みはそれぞれなので、
それを踏まえて聴くのも楽しいですよ」なるほど!自身のアトリエで、こちらのチケットを扱っていたほど
今日のコンサートを楽しみにしていた方のご意見は、第2部で即納得させられました。
第2部の冒頭は、先にアカデミー受講生の方に勧められた、ペヌカン作曲「演奏会用小品」。
たしかに、今目をつぶっても浮かんでくるほど印象的なトランペットらしい曲でした。
豊かで明るく、波打つヴィブラートもとても正確なビルジャーさんは、
まさしくオーケストラのトランぺッターとしての堂々とした風格がありました。
とても息が続くとは思えないフレーズもなめらかで、最後の音まで今初めて吹いたような力強さ。
今日、少し聴講させていただいた時に、ちょうどブレスのタイミングを言われていましたが、
まさしくその絶妙なブレスのタイミングがこの素晴らしいロングトーンを作っているのだと思いました。
フリューゲルホルンなども多用されて、観るのも楽しいコンサートでした。
そんな、全くタイプの違う二人のトランペットが一緒に、というのはどうなんだろう、
興味津々で聴いたお互いにメロディを交代で吹く無窮動。この曲は当日変更になったのに、
まさかこんな曲を持ってくるとは、というほどの、聴き比べの曲。
同じメロディを追いかけっこで吹いて、追いかけっこで伴奏をするので、音の違いがはっきりわかりました。
それにしても息がぴったりで、吹いている二人が楽しそうで、これを聴くだけでも価値がある一曲でした。
最後の一曲まで、大拍手の中、二人揃っての大満足の顔まで、とても幸せな美しいコンサートでした。
(この記事は、インターン池川恵子が担当いたしました。)
カテゴリ : 2016/08/04
8月3日(水)、レッスン2日目です。
私は、フルート奏者のマチュー・デュフォー先生と岩崎花保さんのレッスンを見学させていただきました。
デュフォー先生はとてもユーモアのある先生で、楽しい雰囲気の中でレッスンが行われました。
岩崎さんの課題曲はフランスのオペラで、先生はオペラの演奏の仕方について、
「キャラクターを持って演奏すること」をポイントとしておっしゃっていました。
また、受講者の方が演奏している隣で自分も体を動かしたり歌ったりして、
受講者の方がイメージを持って演奏しやすいレッスンだと感じました。
岩崎さんは先生のアドバイスを受けるとすぐに実践して、どんどん上達しているのが分かりました。
今回レッスンを見学させていただいて、改めて音楽や楽器の表現の奥深さを実感することができ、
とても充実した時間になりました。
(この記事はインターン、今田由璃夏が担当いたしました。)
カテゴリ : 2016/08/03